原因
急性呼吸窮迫症候群は、強い炎症が生じる病気や外傷が原因となり、活性化した好中球から細胞や組織にダメージを与える物質が放出されることで発症します。
肺の組織や毛細血管がそれらの物質によるダメージを受け、血液中の成分が漏れ出し、肺間質にむくみを生じ、さらに肺胞内に液体が浸み出して肺水腫(肺が水を含んだスポンジのようになった状態)になると考えられています。
原因は多岐にわたりますが、肺に直接ダメージを与えるものとしては肺炎、誤嚥、溺水などがあります。肺に直接的なダメージを与えないものの全身に強い炎症を引き起こす病態としては敗血症、膵炎、重症外傷などが挙げられます。また、中毒(薬物、ガスなど)、輸血、抗がん薬や抗リウマチ薬などの副作用としても急性呼吸窮迫症候群が引き起こされることが知られています。
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