きゅうせいさいきかんしえん

急性細気管支炎

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

急性細気管支炎とは、RSウイルス感染症を代表として発症する細い気道に起こる感染症のことを指します。2歳未満のお子さんにみられることが多いです。急性細気管支炎を発症すると、喘息(ぜんそく)のときに聴取されるようなゼーゼーといった呼吸音や咳、痰がみられ、ときに入院を要するほどの強い呼吸障害を示すこともあります。

通常1週間弱の経過で自然治癒が期待できる疾患です。しかし、早産児や心疾患を持つお子さん、肺に病気を抱えるお子さん、ダウン症や免疫不全症を有するお子さんの場合は、重症化のリスクが高いといわれています。

原因

RSウイルスは非常にありふれたウイルスであり、大きなお子さんや成人が感染した場合には鼻風邪程度ですむことが多いです。しかし、2歳未満の乳幼児がRSウイルスに感染すると、急性細気管支炎としての症状が前面に出ることがあり、重症化するリスクを伴います。

細気管支は気道系の中でも末梢側にあたる部位であり、乳幼児の細気管支は成人に比べて非常に狭くなっています。細気管支に炎症が生じると、粘膜がむくむことで健常人でも狭い細気管支がよりいっそう狭くなります。さらに分泌物が生じることで、細気管支が閉塞することもあり、細気管支における空気の通りが大きく障害を受けることになります。

RSウイルス感染症は、痰や飛沫中に含まれるウイルスに接触することで感染が広がります。おもちゃや毛布などにもウイルスは付着しており、乳幼児においては、お互いにうつしあってしまうこともまれではありません。そのため、保育園や幼稚園などの集団生活は、急性細気管支炎発症のリスク因子であるといえます。また、早産児や心疾患、肺疾患、免疫不全症、ダウン症、タバコの煙への暴露なども急性細気管支炎発症のリスク因子です。

症状

急性細気管支炎は、発熱、鼻水や鼻詰まり、咳などの感冒(風邪)症状からはじまります。程度が強くなると、咳は強くなり、ゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)を呈するようになります。また呼吸回数も早くなり、陥没呼吸(肋骨と肋骨の間が呼吸の度にへこむことです)、肩呼吸など、努力性呼吸(安静時の呼吸では使用されない呼吸筋もつかっておこなう呼吸)の症状もみられます。

低酸素が強くなるとチアノーゼ(顔色や全身の色が悪くなる)の症状もみられます。食欲低下も伴い、脱水が進行することもあります。多くの症状は1週間ほどを目安に改善していきます。しかし、早産児や2か月未満の乳児の場合では、無呼吸を呈する危険性が高く、突然死との関連性も指摘されています。

検査・診断

多くの場合、症状と身体所見から診断されます。呼吸障害の程度が強い場合や、急性細気管支炎以外の病気も疑われる際には、胸部単純レントゲン写真を第一選択にした画像検査が行われます。急性細気管支炎は、RSウイルスによって引き起こされることが多く、同ウイルスが原因であることを明らかにするために鼻咽頭拭い液を利用した迅速検査を行うことがあります。
 

治療

急性細気管支炎の治療は、対症療法(病気によって起こっている症状を和らげたり、なくしたりする治療)が中心になります。1週間ほどの経過で改善が期待できるため、水分補給・加湿を行いながら自宅で経過観察となる場合が多いです。痰や発熱に対して去痰剤や解熱剤の使用をすることもあります。

しかし、経過中呼吸状態の増悪や脱水の進行などがある場合には入院による治療も考慮され、点滴による脱水の補正、酸素、場合によっては挿管・人工呼吸管理が行われます。

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