症状
アトピー性皮膚炎による症状は、慢性的に経過します。強いかゆみがよくなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴的です。
アトピー性皮膚炎のかゆみは非常に強く、睡眠の質が低下したり、日中の活動がうまく行えなくなってしまったりすることもあります。このため、仕事の効率が落ちる、仕事でミスをする、人間関係に悪影響が及ぶ、といったこともあります。
全身どこにでも生じる可能性があるアトピー性皮膚炎ですが、年齢に応じて病変を認めやすい好発部位や皮膚の変化があることも知られています。
たとえば、乳児であれば頭や顔に湿疹を認めることが多いですし、幼児であれば汗をかきやすいひじや膝関節の内側に出現しやすくなります。成人の場合には長年にわたり皮膚症状を有していることも少なくなく、皮膚がごわごわと厚く硬くなること(苔癬化)があります。
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能が損なわれてしまい、感染症を併発することがあります。たとえば、単純ヘルペスウイルスが増悪し「カポジ水痘様発疹症」と呼ばれる重篤な皮膚感染症を来すこともあります。
その他、目の周囲を掻くことと関連して眼球に慢性的に外力がかかり、網膜剥離を来すこともあります。
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