検査・診断
身長の伸びが悪かったり身長が低かったりする場合は、両親の身長や、母子手帳を参照して出生時の身長や体重などを確認します。出生時や定期健診などの身長・体重から成長曲線を作成し、低身長の原因をおおまかに推測します。
低身長の診断には、成長曲線のほかに“SD(標準偏差)スコア”が用いられます。SDスコアとは、子どもの年齢や性別ごとのデータをもとに身長が標準からどれだけ離れているかを算出する方法で、“(現在の身長-標準身長)÷SD(標準偏差)”という式で求められます。この結果が-2.0SD未満の場合に低身長と診断されます。
低身長と診断された場合は、原因を特定するために血液検査や尿検査、X線検査が行われるほか、頭部MRI検査を行い下垂体の状態を調べます。
このほか、成長ホルモンが十分に分泌されているかを調べるため、血液検査にてソマトメジンCと呼ばれるタンパク質の量を測定する必要があります。ソマトメジンCの値が低い場合は、さらに成長ホルモン分泌刺激負荷試験という検査を行います。この検査にはさまざまな種類や方法がありますが、主に内服や注射で検査薬を投与し、複数回の採血を行います。2種類以上の負荷試験で成長ホルモンの値が基準値を下回ると、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断されます。
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