治療
扁平母斑では悪性化の心配がなく、治療は容姿を改善する目的で行われます。従来、扁平母斑の治療には液体窒素やドライアイスなどが用いられていましたが、再発が懸念されており、現在ではレーザーを用いた治療が主に行われます。
扁平母斑の治療には、ルビーレーザーやQスイッチ付きルビーレーザーなどが用いられます。これらは太田母斑などの色素性病変の治療に有効で、特にQスイッチ付きルビーレーザーはメラニンの吸収率が高く、周囲へのダメージを抑えながらも、高い出力のエネルギーでメラニン色素の破壊・除去を期待することができます。
レーザー治療の後、あざがあった部位は赤みを帯びますが、通常1か月程度で消失します。また、赤みが消失した後は色素沈着を認めますが、3か月程度で徐々に薄くなっていきます。色素沈着の程度や薄くなるまでの期間には個人差があり、6か月から1年程度かかることもあります。色素沈着のリスクについて完全に予測することは困難ですが、事前にレーザーのテスト照射を行い、経過観察を行ってから治療を開始する方法もあります。
なお、扁平母斑はレーザー治療を行っても改善せず再発を認めることが多く、この場合にはドライアイスでの治療や手術療法が検討されます。
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