症状
扁桃炎と同様に「のどの痛み」「高熱」「全身のだるさ」などの症状がみられます。扁桃炎は両側性に発症しますが、膿瘍の多くは一側性に形成されます。そのため、特に膿瘍側に強い痛みを感じます。また、「口が開けにくくなる」「こもったような、何かが口に入っているような含み声になる」「唾液も飲みにくくなるため、口腔に唾液がたまる」「耳に痛みが響く」「口臭」「口蓋垂が膿瘍のない側に偏る」「頸のリンパ節が腫れる」などの症状も出現します
扁桃周囲の間隙は頸部から胸の縦隔までつながっています。膿瘍が頸部に拡がると頸部膿瘍、縦郭まで拡がると縦郭膿瘍になります。このような状態になると空気の通り道である喉頭がむくみ、呼吸困難や窒息をきたすこともあります。また、血液中に菌が回る敗血症など生命にかかわるような重症感染症を短時間で引き起こすともあります。そのため頸部膿瘍や縦隔膿瘍では緊急手術が必要となります。
医師の方へ
「扁桃周囲膿瘍」を登録すると、新着の情報をお知らせします