治療
扁桃周囲膿瘍と診断された場合、薬物療法とたまった膿を排出するための処置が行われることが一般的です。また、再発を繰り返す場合は、扁桃周囲膿瘍が落ち着いた段階で口蓋扁桃の摘出手術が検討されることもあります。
扁桃周囲膿瘍に対する治療
扁桃周囲膿瘍が生じた場合、原因となる病原体に合わせて抗菌薬が処方されることが一般的です。腫れが強い場合には、炎症を抑えるために併せてステロイド薬の投与も検討されます。治療薬は飲み薬として処方されたり、点滴で投与したりします。
たまった膿の部位や状況によって、針を刺して吸引を行う場合や、局所麻酔下で粘膜の一部を切開し、内部の膿を排出する処置を実施することがあります。
再発予防のための治療
扁桃周囲膿瘍の原因となる急性扁桃炎を年に4回以上繰り返す(習慣性扁桃炎)方や、扁桃周囲膿瘍を繰り返す方は口蓋扁桃を摘出する手術が検討されることもあります。この手術は“口蓋扁桃摘出術”と呼ばれます。
口蓋扁桃摘出術は全身麻酔下で行われ、開口器と呼ばれる器具で口を大きく開いたうえで、電気メスなどによって左右両方の口蓋扁桃を取り除きます。口蓋扁桃周囲にある血管を焼いたり、糸で縛ったりして止血することが一般的です。
入院期間は1週間程度で、手術時間は1時間前後といわれています。手術の合併症として、出血やのどの痛み、口内炎、口角炎などを生じることがあります。
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