しゅしざめつそう

手指挫滅創

同義語
指挫滅創
最終更新日:
2023年11月27日
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2023/11/27
更新しました
2017/04/25
掲載しました。
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概要

手指挫滅創とは、皮膚の外側から手指が強い力で圧迫されることによって起こる皮膚の重度なけがの総称で、皮下組織の損傷も伴います。軽い打撲は挫傷、打撲に伴って皮膚が切れている場合は挫創と呼ばれますが、挫滅創はこれらに比べて重度な損傷です。

原因

手指挫滅創は、外側から手指に非常に強い鈍的な力が加わることで起こります。具体的には交通事故や機械に巻き込まれるといった労働災害で生じます。

症状

皮膚には傷や出血、腫れ、青あざ、点状の出血斑、それに伴う痛みなどがみられることが一般的です。皮膚の傷は外側からの強い圧力によって生じるため、切り傷などと比較すると不規則になりやすい傾向があります。けがの度合いや部位によっては、骨折や神経、血管の損傷を合併することもあるほか、重症の場合は後に皮膚の壊死(えし)が生じ、皮下組織にも欠損が及ぶことがあります。

検査・診断

神経、血管の損傷が生じている可能性もあるため、専門的な診察が必要です。また、骨折の有無を確認するため、X線検査やCT検査などの画像検査が検討されます。

治療

手指挫滅創が生じた際は、応急処置を行ったうえでできる限り速やかに医療機関を受診することが大切です。応急処置の方法と医療機関での主な治療内容は以下のとおりです。

応急処置

傷から出血している場合には、患部を上から抑えて止血を試みます。また傷口に砂やゴミなどが付着している際は、流水でよく洗い流します。腫れや痛みがある場合は患部を冷やします。ビニール袋に氷を入れたものや保冷剤などをタオルでくるみ、患部に当てましょう。できる限り速やかに医療機関を受診します。

医療機関での治療

傷に砂などが残っていないか確認し、残っていれば取り除き、洗浄します。汚れが残った状態でけがが治癒してしまうと、傷あとが黒ずんだように残りやすくなってしまうためです(外傷性刺青(がいしょうせいしせい))。

治療方法はけがの重症度によって異なります。血管が損傷している場合は血管の縫合手術、骨折を伴う場合、特に傷が骨折部までつながっている“開放骨折”の場合は、緊急手術や抗菌薬の点滴が必要になります。

皮膚の一部が欠損している場合や壊死した場合などは、単純な皮膚の縫合ではなく、“創傷被膜剤(そうしょうひまくざい)”の使用や“植皮術”などの高度な手術治療が必要となることもあります。また、傷を特殊な装置で吸引し、小さくしたうえで皮膚の再生を促す“局所陰圧閉鎖療法(きょくしょいんあつへいさりょうほう)”という治療が検討されることもあります。

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