症状
斜頸は、首が左右どちらかに常に傾いている状態のことであり、見た目から容易に判断することができます。しかし、首が傾く以外の症状の現れ方は原因によって大きく異なります。
最も頻度が高い先天性筋性斜頸は、胸鎖乳突筋が瘤のように腫れ、生後2~3週間でもっとも大きくなり、その後は徐々に小さくなりますが、その後胸鎖乳突筋が硬く縮まって、患側への斜頸が目立ちはじめるのが特徴です。
多くは1歳半までに自然に治りますが、斜頸の程度が重度な場合や1歳半以降も斜頸が治らない場合には、頭蓋骨や顔面に変形が生じることも少なくありません。また、眼性斜頸では斜頸の他に斜視が見られ、通常は生後6か月以降に斜頸が顕著に現れます。
一方、後天性斜頸のなかでも炎症性斜頸は小児に生じやすく、首の動きが悪くなり、無理に首を動かすと痛みを生じるのが特徴で、リンパ節の腫れや発熱などの症状が見られることもあります。
また、内耳に障害による斜頸では耳鳴りやめまいなどが生じ、小脳の病変が原因となる斜頸では、めまいや種々の神経症状を併発することもあります。
医師の方へ
「斜頸」を登録すると、新着の情報をお知らせします