原因
斜頸の原因は、大きく分けて生まれつきの先天性と何らかの炎症や外傷が原因で生じる後天性に分けられます。
先天性
先天性斜頸は頻度が高く、特に先天性筋性斜頸は最もよく見られる斜頸です。先天性筋性斜頸は、後頭部と鎖骨・胸骨をつなぐ胸鎖乳突筋が出産で産道を通る際に過剰に伸展してしまい、筋線維がダメージを受けることで筋肉が硬く縮まった状態になることが原因だと考えられています。
また、生まれつき首の骨に奇形がある骨性斜頸、斜視が原因となって物を見るときに常に首を傾ける習慣が身についてしまう眼性斜頸も先天性に分類されます。
後天性
後天性で多いのは、中耳炎や扁桃炎、歯科治療による炎症が首にまで波及することによって、首の骨を構成する7個の骨のうち、一番目(環椎)と二番目(軸椎)の骨が固定されて首を回すことができなくなる炎症性斜頸です。
また、首の火傷やケガが原因で皮膚が拘縮してしまう瘢痕性斜頸、内耳や小脳など体の平衡感覚を司る部位に腫瘍や出血などが生じることで常に首を傾ける状態となるものなどさまざまな原因があります。
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