概要
発声障害とは、発声機能に障害が生じ、思うように話したり歌を歌ったりすることができない状態を指します。発声障害は、一時的であることもあれば永続的であることもあります。
発声障害には、声帯ポリープや喉頭がんなどの器質的な異常によって生じるもののほか、機能性発声障害や痙攣性発声障害などと呼ばれるタイプのものもあります。
検査・診断
発声障害では、ファイバースコープを用いて声帯や喉頭などに器質的な異常が生じていないかどうかを確認します。その他、下記のような検査も行われることがあります。
ストロボスコープ
発声に重要な声帯の振動を細かく見るには、「ストロボスコープ」という機器を用いて観察します。
音響分析検査
声を録音し、専用の装置で声の質を音響的に分析します。
発声機能検査
声の動力源である呼気が、どのくらい効率良く声に変換されているかを調べる検査です。
声に関する質問表(Voice Handy Index)
世界で標準化されている声に関する質問表です。機能、身体、感情の3つの視点から声を評価することができます。このアンケートにより声嗄れによる支障度を点数によって評価することができます。
原因
発声障害には、声帯ポリープや喉頭がんなどの器質的な異常によって生じるもののほか、機能性発声障害や痙攣性発声障害などと呼ばれるタイプのものもあります。
声を出すには、発声器官である喉頭と、咽頭、舌などが連動してはたらくことが重要です。ポリープや喉頭がんなど器質的病変があると、発声過程に異常が生じて発声障害に至ることがあります。
しかし、こうした器質的な異常がない場合にも発声障害が生じることがあります。下記のような例が挙げられます。
- 精神的なショックによって声が出なくなる
- 不適切な発声の仕方が習慣化して声が出しづらくなったり、弱々しくなったりしてしまう
- 発声に際して輪状甲状筋が優位になり声が高くなってしまう(裏声発声、変声障害)
などがあります。
症状
発声障害は、一時的であることもあれば永続的であることもあります。
また、発声障害の程度もさまざまです。
- 声がまったく出なくなる
- 発声が弱々しくなる
- 声がかれる
- 声がガラガラと荒れる
- 声が詰まる
- 震える
- 成長期を過ぎても声変わりせず声が高いままである
などの症状が現れることもあります。
正しく発声することは、コミュニケーションをとるうえでとても重要です。また、歌手や先生など、発声が不可欠である職業もあります。そのため、発声障害を生じることで日常生活の質が大きく低下したり、職業を休業せざるを得なかったりすることがあります。さらに、精神的に追い込まれてしまうこともあります。
治療
発声障害の原因が器質的な病気である場合には、手術などによって器質的病変に対処します。喉頭がんでは完全に喉頭を切除してしまうこともあり、電気発声や食道発声など、別の手段で発声を試みることもあります。
声帯が自分の意志とは無関係に異常な動きをするタイプの発声障害では、手術や、ボツリヌストキシンの注射が選択されることもあります。
器質的な異常が存在しないタイプの機能障害では、保存的治療を選択します。具体的には、音声治療(声の衛生指導と音声訓練)を挙げることができます。正しい発声方法を身に付け、さらに、発声習慣や生活習慣(喫煙や飲酒など)の是正、心理的なアプローチを行います。
発声障害には、実に多彩な原因が存在しています。そのため、原因を正確に診断したうえで治療につなげることが大切です。
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