原因
白斑は、メラニン色素がつくられなくなることによって生じます。
ヒトの表皮は4層に分かれており、そのもっとも奥に存在するのが基底層です。基底層には、メラノサイトと呼ばれる細胞があり、メラノサイトが活性化するとメラニン色素がつくられます。
メラニン色素は徐々に表皮の表層まで浮かび上がってきて、紫外線などの刺激から肌を守るはたらきを担います。その色調は人種によって異なるものの、やや褐色味を帯びていることが特徴です。
このため、メラニン色素がつくられなくなると、その部分は肌の色が周辺部よりも白っぽくなり、白い斑点のように見えるのです。
メラニン色素がつくられなくなる原因は、生まれつきのものと生まれた後に生じるものに分けられますが、それぞれの主な原因は次の通りです。
先天性(生まれつきの原因)
メラニン色素を合成するための遺伝子や、メラノサイトを活性化させる遺伝子の変異・欠損が主な原因とされています。
一方、基底層でつくられたメラニン色素が表皮の表層に移動する経路に異常がある場合にも白斑を生じることがあります。
後天性(生まれた後に生じる原因)
ストレスなどによるメラニン色素の産生障害、メラノサイトを攻撃する自己免疫疾患、薬剤や梅毒などの感染症によるメラノサイトへの障害などが挙げられます。
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