ひふあれるぎーせいけっかんえん

皮膚アレルギー性血管炎

血管

目次

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概要

血管炎の分類には歴史的に変遷があり、かつては独立疾患として扱われていた皮膚アレルギー性血管炎は、現在では皮膚白血球破砕性血管炎に包括される疾患概念です。そのため、皮膚白血球破砕性血管炎について概説します。

皮膚白血球破砕性血管炎は、単一臓器の血管炎と定義されます。つまり、皮膚のみの小血管に限局する小血管炎であり、腎臓・消化管・肺・心臓などの内臓病変を伴いません。侵される血管は皮膚の毛細血管および細動静脈で、血管炎の生じる深さによって紅斑や紫斑、丘疹、水疱、潰瘍など多彩な臨床像を呈します。

原因

原因がはっきりしないことが多いです。しかし、細菌やウイルス、薬剤などの抗原と抗体の免疫複合体が、血管壁に沈着することで血管炎を生じる (Ⅲ型アレルギー)と考えられています。膠原病のような自己免疫疾患、悪性腫瘍に伴う抗原も原因になると考えられます。

症状

主に下肢に紫斑が生じます。紫斑に加え、紅斑・丘疹・結節・膿疱・水疱・潰瘍など多彩な皮膚症状を呈します。疼痛を伴うことが多いです。発熱、全身倦怠感、関節痛などを伴うこともありますが、その際には全身性血管炎の可能性を検索する必要があります。

検査・診断

本疾患の診断では、同様な血管炎を呈する疾患の除外をおこないます。つまり、IgA血管炎、ANCA関連血管炎、膠原病関連血管炎、薬剤性血管炎、感染性血管炎、癌関連血管炎を除外することが必要となります。

採血検査では、CRP上昇・血沈亢進・白血球増多以外に特異的な検査所見はないと考えられます。そのため皮膚生検によって、真皮細静脈の血管壁にフィブリノイド変性を伴う壊死性細静脈炎の存在を確認することが重要です。併せて、蛍光抗体法で血管壁にIgG、IgM、C3が沈着することを確認します。

治療

軽症の場合、下肢の安静、弾性包帯の着用、非ステロイド性抗炎症薬の内服を行います。

中等度から重症の場合には、難治性皮膚疾患に使用される薬剤や、痛風の発作を抑える薬剤といった、治療ガイドラインで推奨される薬剤の内服を行います。