症状
破傷風の症状は、全身の筋肉にけいれんが生じる“全身性破傷風”が典型的です。感染してから通常3週間までの潜伏期間を経て、徐々に全身の筋肉に影響が現れます。症状が現れる筋肉・時期に応じて第1期から第4期に分類することができます。
第1期
口が開けにくいことが破傷風の初発症状であることが多く、“開口障害”と呼びます。首筋の張り、寝汗、歯ぎしりなどの症状も現れます。
第2期
開口障害は徐々に強くなり、顔の筋肉がいつもけいれんし、皮肉笑いをしているような顔になります。この症状を痙笑と呼びます。また、このような顔貌は破傷風顔貌と呼ばれます。
第3期
顔面の筋肉のみならず、首から背中、全身の筋肉に毒素の影響がみられるようになります。その結果、弓を置いたように後頭部と踵しか地面についていないような体勢となります。この姿勢のことを“後弓反張”と呼びます。
さらに、発作的にけいれんをきたす時期でもあります。突然、手足が強く固まり、全身の筋肉が固くなって身動きがとれなくなる発作を繰り返します。数秒から数分で元に戻りますが、病状の進行とともに時間が長くなっていきます。この発作は光や音、振動といった刺激で誘発されます。
第4期
これまでにみられた症状が徐々に回復する時期です。第1期から第3期までの時間経過が短い(48時間以内)ほど、経過は悪いといわれています。
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