さいきんせいけつまくえん

細菌性結膜炎

最終更新日:
2021年06月14日
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2021/06/14
更新しました
2018/08/15
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概要

細菌性結膜炎とは、細菌に感染することによって生じる結膜炎のことを指します。原因となりうる細菌は多岐にわたります。

細菌性結膜炎は小児や高齢者での感染が多く見られるのが特徴です。

感染すると目やにが多く出るようになり、白目の充血や出血などが起こることもあります。また、まれに重篤化(非常に重い状態)すると、角膜に潰瘍(かいよう)が生じる場合もあるため注意が必要です。

原因

細菌性結膜炎の原因になりうる細菌としては、インフルエンザ菌や肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、クラミジア、淋菌などが挙げられます。細菌性結膜炎は、病原体が目に直接接触することを介して感染が成立します。

クラミジアや淋菌は性感染症の原因としても知られる病原体であり、成人の場合は性交渉を介して感染が拡大します。

また、母親が感染している場合には細菌が付着した産道を介して赤ちゃんに結膜炎が引き起こされることもあります。

症状

細菌性結膜炎が生じると、目やにが多く出るようになります。目やにのために目を開けづらくなることもあります。また、目の充血、出血、まぶしさ、涙目などの症状が現れることもあります。

まれではありますが、細菌性結膜炎が重篤化すると角膜に潰瘍が生じることもあります。角膜潰瘍が進行して、さらに穿孔(せんこう)(穴が開くこと)に至ると失明することもあります。

検査・診断

診断は、目の症状や耳の感染症の合併などを詳細に評価することにより行われます。

目やになど目の周囲の分泌物を採取して、顕微鏡で細菌の存在を確認することがあります。この際、グラム染色と呼ばれる方法で細菌を染色し、原因となっている細菌が何であるかをある程度想定することが可能です。

また、得られた検体を用いて、細菌培養検査を行います。培養検査を行うことで、原因となっている病原体をより正確に判断することができます。

さらに、どのような抗菌薬に効果があるかを判定するための感受性検査を行うこともあり、治療方針決定の参考にされます。

治療

軽度の細菌性結膜炎であれば、清潔に保つことで自然治癒を望める場合もありますが、治療経過を促進するために抗菌点眼薬や眼軟膏が用いられます。

細菌性結膜炎の治療では抗菌点眼薬を用いることが基本です。適切に治療が行われれば、2〜3日の点眼で症状が改善します。淋菌やクラミジアが原因になっている場合には内服薬による治療も行われます。

予防

細菌性結膜炎は、目への接触を介して病気が周囲に広がることも懸念されます。周囲への感染拡大を予防するために、感染している目を触った手でむやみに健康な側の目や周囲の物を触らないことが大切です。

また、周囲の物に触れる前にしっかり手洗いを行う、タオルや枕を共有しないなどを心がけることが感染予防の観点からは非常に重要です。

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