さいきんせいけつまくえん

細菌性結膜炎

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概要

細菌性結膜炎とは、細菌に感染することによって生じる結膜炎のことを指します。原因となりうる細菌は多岐に渡ります。

保育園や幼稚園などで感染が広がることもあるため、細菌性結膜炎は小児期の感染が多く見られます。

感染すると目やにが多く出るようになり、白目の充血や出血などが起こることもあります。また、まれに重篤化(非常に重い状態)すると、角膜に潰瘍(かいよう)が生じる場合もあるため注意が必要です。

原因

細菌性結膜炎の原因になりうる細菌としては、黄色ブドウ球菌やインフルエンザ桿菌(かんきん)、モラキセラ、クラミジア、淋菌などが挙げられます。細菌性結膜炎は、病原体が目に直接接触することを介して感染が成立します。

淋菌は性感染症の原因としても知られる病原体であり、性交渉を介して感染が拡大します。そのため、性交渉中に目に淋菌が感染することもあります。

また、性器に淋菌が居座ることにより、膣を介した出産を通して赤ちゃんに結膜炎が引き起こされることもあります。

症状

細菌性結膜炎が生じると、目やにが多く出るようになります。目やにのために、目を開けづらくなることもあります。また、目の充血、出血、まぶしさ、涙目などの症状が現れることもあります。

まれではありますが、細菌性結膜炎が重篤化すると角膜に潰瘍が生じることもあります。角膜潰瘍が進行して、さらに穿孔(せんこう)(あなが開くこと)に至ると失明することもあります。

また、細菌性結膜炎と同時に中耳炎を合併することもあります。この際には耳の痛みや耳の聴こえにくさなどの症状を自覚することもあります。

検査・診断

診断は、目の症状や耳の感染症の合併などを詳細に評価することにより行われます。

目やになど目の周囲の分泌物を採取して、顕微鏡で細菌の存在を確認することがあります。この際、グラム染色と呼ばれる方法で細菌を染色し、原因となっている細菌が何であるかをある程度想定することが可能です。

また、得られた検体を用いて、細菌培養検査を行います。培養検査を行うことで、原因となっている病原体をより正確に判断することができます。

さらに、どのような抗生物質に効果があるかを判定するための感受性検査を行うこともあり、治療方針決定の参考にされます。

治療

軽度の細菌性結膜炎であれば、清潔に保つことで自然治癒を望める場合もありますが、治療経過を促進するために、抗生物質が用いられます。

抗生物質使用の際は点眼薬を用いることが基本ですが、淋菌やクラミジアが原因になっている場合には内服薬の追加が必要です。

細菌性結膜炎は、目への接触を介して病気が周囲に広がることも懸念されます。周囲への感染拡大を予防するために、感染している目を触った手で健康な側の目やむやみに周囲の物を触らないことが大切です。

また、周囲のものに触れる前にしっかり手洗いを行う、タオルや枕を共有しないなどを心がけることが、感染予防の観点からは非常に重要です。

予防接種で防げる原因もある

細菌性結膜炎の一部はワクチンにて予防できるものもあります。具体的には肺炎球菌やインフルエンザ桿菌がそれにあたり、乳児期に定期接種が設定されています。これによりすべての細菌性結膜炎が予防できるわけではありませんが、リスクを軽減するためにも決められた予防接種を受けることも大切です。