けっせつせいようしん

結節性痒疹

最終更新日:
2019年03月05日
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2019/03/05
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概要

結節性痒疹は、強いかゆみを伴う皮膚の盛り上がりが生じる皮膚疾患のひとつを指します。結節性痒疹による皮膚病変はかゆみが強いため、強くかきむしることもまれではありません。

しかし、皮膚をかくことで病変(病気による変化が起きている箇所)がさらに悪化し、出血や痛みを伴う場合もあります。

結節性痒疹は、熱や汗、服の刺激などによって症状が悪化することがあります。結節性痒疹では、皮膚病変が悪化することで皮膚に(あと)が残ることもあります。

原因

結節性痒疹の原因は、これまでのところ完全には明らかにされていません(2019年2月時点)。結節性痒疹では、皮膚をかく、服で刺激をされる、汗をかくなどのことと関連して皮膚病変が悪くなると考えられています。

正確な原因が完全には明らかにされていない結節性痒疹ですが、虫刺されなどが誘因となって生じる場合もあります。そのほか、アトピー性皮膚炎の既往がある方が結節性痒疹を生じることもあります。

さらに、リンパ腫やHIV感染症、腎疾患、貧血などの病気と関連して結節性痒疹の発症に至ると想定される場合もあります。

しかし、全ての患者さんに対してこれらの原因が同定される場合ばかりではなく、患者さんによって誘因・背景は異なることも知られています。

症状

結節性痒疹では、強いかゆみを伴う皮膚病変が形成されることが特徴的です。皮膚病変は盛り上がりを示し、触ると固く、大きさも小さいものから数cm大までの大きなものまで生じえます。

結節性痒疹は、腕や肩、足などを始めとして、首や体幹などにも生じることがあります。結節性痒疹では強いかゆみを伴うため、皮膚をかくことも少なくありません。しかし、かくという動作によって皮膚の病変は悪化し、さらにかゆみの部位が広がることも懸念されます。

さらに、病変の程度によっては皮膚に痕が残ることもあります。皮膚によるかゆみ、審美的な障害などをもとにして心理的なストレスが生じ、抑うつ気分を感じることもあります。

検査・診断

結節性痒疹では、皮膚に生じた変化や自覚症状などを詳しく確認することで疑われます。ときに皮膚の一部を採取し、それを顕微鏡で検査する皮膚生検と呼ばれる検査が行われることもあります。

また、結節性痒疹は背景にアレルギーや感染症、悪性疾患など、何かしらの病気が隠れていることもあります。そのため、これらの病気が存在していないかどうかを確認することを目的として、血液検査や画像検査などが行われることもあります。

治療

結節性痒疹では、ステロイド外用薬やかゆみ止めなどの内服薬、紫外線療法やステロイド密封療法など、さまざまな治療方法が適応となりえます。

しかし、結節性痒疹の原因は確実には同定されておらず、患者さんによって治療反応性も異なります。そのため、ご自身に最適な治療方法を見つけるために、1つの治療方法ではなく、複数の治療が組み合わされて行われることもあります。

また、結節性痒疹では、皮膚をかくという動作に関連して皮膚症状が悪化することも懸念されます。そのため、皮膚をかかないように心がけることも治療の一環としては重要です。

そのほか、汗をかいたあとは放置しない、皮膚がこすれる服は避けるなどについてもすすめられることがあります。

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