検査・診断
前述のとおり、結節性紅斑はさまざまな病気や治療薬などを原因に発症することがあります。そのため、まずは原因となる病気や治療薬の服用などの有無を確認するため、問診や身体所見の診察を行います。また、似たような症状を現す皮膚の病気は複数あるため、それらと見分けるための検査も大切です。診断にあたっては、主に以下のような検査を行います。
皮膚生検
炎症を起こしている脂肪組織を含めて皮膚を採取し、顕微鏡で観察します。炎症の性質や場所を明らかにすることで、症状を引き起こしている病気をある程度絞り込むことが可能です。
血液検査
血液検査では白血球の数や炎症が起きたときに上昇しやすいCRPの数値などを確認します。また、血液から溶連菌感染症に関与する“抗ストレプトリジンO抗体”の有無を確認することもあります。
感染症検査
感染症が疑われる場合には、咽頭ぬぐい液や便などを採取・培養して、感染している細菌の有無を確認します。また、さまざまなウイルスに対する抗体価を測定し、原因となる可能性のあるウイルス感染の有無を検索します。性感染症が疑われる場合は、それに関する検査も行います。
胸部X線検査
肺の状態や肺門リンパ節の状態を観察するためにX線による画像検査を行うことがあります。
その他の検査
想定される原因の病気によって、追加で検査が行われることもあります。たとえば、サルコイドーシスを疑う場合には、より詳しい血液検査やシンチグラフィ検査(腫瘍や臓器の機能を調べるための画像検査)などが検討されるほか、炎症性腸疾患が疑われる場合には大腸カメラのような消化管内視鏡検査も検討されます。
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