治療
聴神経鞘腫は良性腫瘍であるため、脳ドックなどで偶然発見された無症状の腫瘍は定期的な画像検査で経過観察することが多いです。
症状があったり、経過観察中に大きくなったりした腫瘍に対しては、放射線治療や腫瘍を取り除く手術が行われます。特に腫瘍が3cm以下のときには、定位放射線治療が実施可能です。一方、腫瘍が3cm以上であったり、重篤な症状があったりする場合には積極的に手術が行われます。手術は、内耳神経を傷つけないようにモニタリングをしながら行われることが多いです。
また、腫瘍が大きくなりすぎて水頭症や脳圧上昇が見られるときには、緊急で髄液のドレナージを行ったり、脳圧を下げるために頭蓋骨の一部を取る開頭減圧術が行われたりします。しかし、聴神経腫瘍は難聴や耳鳴りなどの比較的自覚しやすい症状が初期に起こるため、この段階まで気づかれずに未治療のことはほとんどないでしょう。
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