にくげしゅせいこうしんえん

肉芽腫性口唇炎

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

肉芽腫性口唇炎とは、唇が全体的に腫れ上がる特徴的な変化を示す病気です。痛みを伴うことはありませんが、再発を繰りかえすことも少なくありません。

また、肉芽腫性口唇炎では、舌に特徴的な変化を伴ったり、顔面神経麻痺を同時に発症したりすることもあり、特にMerkersson-Rosenthal症候群と呼ばれています。

肉芽腫性口唇炎は男女差なく発症し、若年者から中高年者に多くみられる病気です。

原因

肉芽腫性口唇炎は、原因が完全に明らかになっているわけではなく、まだまだ不明な点も多いです。これまでのところ関与が考えられているものとしては、歯周病や虫歯など口腔内の感染症が挙げられます。

また、歯科治療において金属を使用することもありますが、唾液と反応した金属に対してアレルギー反応を起こすことも原因のひとつであると推定されています。

その他にも、遺伝的要因や食物アレルギー、自律神経失調、クローン病なども関与していると考えられています。これらの因子が複合的に関与することで、肉芽腫性口唇炎の発症に至ると推定されています。

症状

肉芽腫性口唇炎を発症すると、突発的に唇が腫れます。上唇に発症することが多いですが、全体が腫れることもあれば、唇の一部が限局的に腫れることもあり、口唇周囲の皮膚にも腫れがみられることもあります。

痛みを伴うことはありません。腫れは一時的に改善することもありますが、時間経過とともに再び腫れ上がり再発を繰り返すことも少なくありません。

肉芽腫性口唇炎では、溝舌と呼ばれる舌の変化や、顔面神経麻痺を併発することがあり、Melkersson-Rosenthal症候群と呼ばれます。

検査・診断

肉芽腫性口唇炎で見られる唇の腫れは、肉芽腫と呼ばれる特徴的な組織変化によってもたらされます。この特徴的な変化を確認するために、病変の一部を採取して顕微鏡で確認する病理検査が行われます。

肉芽腫性口唇炎は、複数の要因をベースにして発症することが疑われる疾患です。背景に肉芽腫性口唇炎以外の疾患が存在しないかどうかを確認するために、アレルギー検査、パノラマレントゲン写真(虫歯の検査)、便検査、消化管内視鏡検査などが適宜検討されます。

治療

肉芽腫性口唇炎に対して、この治療法をとれば必ず効果がある、というものはこれまでのところ確立されていません。しかし、唇で生じている異常反応を抑えることを目的として、ステロイドやトラニラストなどの治療薬を用いることもあります。

使用に際しては再燃に注意をしながら、適宜容量調節を行うことが重要です。このような内科的な治療で十分な効果が得られない場合には、外科的に病変部位を切除することも検討されます。

また、発症に関与していると考えられる要因への治療も行われます。虫歯や歯周病が関与していることが疑われる際には、歯科治療を行うことになります。たとえば、歯科治療で用いられる金属に対するアレルギー反応がベースになっている場合には、金属の除去が検討されます。

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