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食物アレルギー

目次

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概要

食物アレルギーとは、特定の食品によって引き起こされるアレルギー反応のことを指します。

アレルギー反応は、原因となる食物を口から体内に取り込む以外にも、食品が皮膚に付着したり、吸い込んだりして起こることもあります。

また、原因となる食品には鶏卵や牛乳、小麦などをはじめ、数多くのものがあります。

もっとも多いアレルギー症状は蕁麻疹(じんましん)など皮膚症状で、さらに下痢や喘鳴(ぜんめい)(ぜいぜいすること)など全身に症状が現れることもあり、これをアナフィラキシーといいます。意識障害や血圧低下など重篤なアナフィラキシーショックを発症すると死亡することもあります。

原因

アレルギーを引き起こす原因物質をアレルゲンといいますが、食物アレルギーの場合、食物に含まれるタンパク質の一部がアレルゲンに該当します。

ヒトの身体には、もともと細菌やウイルスなど異物に対抗するための免疫機能が備わっています。しかし、この免疫機能のバランスが崩れるとアレルギーなどが発症しやすくなってしまいます。

原因となる食物は以下のように多岐にわたります。

  • 鶏卵
  • 牛乳
  • 小麦
  • そば
  • かに
  • えび
  • 落花生

など

原因となる食物や発症年齢によって、将来的に摂取できるようになるかの確率が異なることが知られています。

なお、上記の7食物については、食物アレルギーを発症する方が多い、もしくはアレルギー反応を起こしたときに重篤な症状を発症する関係から、食品に使用する場合、それを表示することが義務づけられています。

 

症状

多くの場合、原因となる食品を摂取してから数分~数時間以内に症状が現れます。皮膚症状が見られることが多く、蕁麻疹や発疹、紅斑(こうはん)などが現れます。

また、皮膚以外にも消化管や呼吸器、眼、鼻などの症状が出現します。たとえば下痢や嘔吐、腹痛、咳、のどのいがいがした感じ、眼の痒み、鼻水などの症状です。

これら症状が一度に全身性に現れる状態をアナフィラキシーといい、さらに重篤な症状が出現すると、血圧が低下、意識障害、呼吸困難を生じることもあり、これをアナフィラキシーショックと呼びます。

検査・診断

食物アレルギーの診断では、問診により疑われる原因食物を推察することが重要です。原因が疑われる食物に対してさらに抗原特異的IgEを測定する血液検査や、皮膚テストが行われます。

食物アレルギーを確実に診断するためには、原因食物を実際に食べてみる必要があり、これを食物経口負荷試験といいます。食物経口負荷試験では原因食物を摂取することで、アナフィラキシーを誘発することもあるため、診療体制が整った環境で行うことが必要です。

治療

食物アレルギーの治療は、原因となる食品を除去して発症を防ぐことが基本になります。

原因となる食物に対して、どのような調理過程で症状が出るか、どの程度摂取すると症状が出るかなどは個々人によって大きく異なります。症状の出現する状況をしっかりと把握し、その摂取限界を超えないように対応することが大切です。

しかし、ときには不意に原因食物を許容量以上に摂取してしまうことがあり、アナフィラキシーショックを起こすこともあります。このため、緊急時対応に関しても習熟しておくことが大事です。

誤食(間違って原因食物を食べてしまうこと)によるアナフィラキシーは医療機関外で起こす可能性が高く、アナフィラキシーは急速進行性のため、適切なタイミングで適切な治療が行われづらい傾向があります。このため、患者はアナフィラキシー補助治療薬として、アドレナリン自己注射薬を携帯することがあります。

経口免疫療法という方法も

経口免疫療法とは、専門の医師の管理のもと原因となる食品を段階的に増量しながら摂取し、最終的に治ることを目標とした取り組みです。 しかし原因食品の量を増やしている間にアレルギー症状が出たり、アナフィラキシーなどの重篤な症状を誘発したりする可能性もあります。
また、一定の量まで食べられるようになっても体調が悪いときにはアレルギーの症状が出てしまうこともあります。 したがって自己判断で安易に行うのは非常に危険であり、ガイドラインでも一般診療として行うことは推奨されていません。
必ず専門の医師の指導のもとリスクを承知したうえで慎重に行うことが必須です。

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