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かふんしょう

花粉症

最終更新日
2021年03月19日
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2021/03/19
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

花粉症とは、植物の花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称です。主に、鼻の症状からなるアレルギー性鼻炎や目の症状からなるアレルギー性結膜炎が現れます。また、“花粉皮膚炎”とよばれる皮膚症状が出ることもあります。患者数は年々増加傾向で、国民のおよそ42.5%が花粉症にかかっていると推測されています。とりわけ、全国の森林の18%を占めるといわれるスギの花粉による花粉症の患者が多く、2019年の全国調査では、スギ花粉症の有病率は38.8%と増加傾向にあります。

原因

花粉症は“季節性アレルギー性鼻炎”で、体内に侵入した花粉に対して引き起こされるI型アレルギー反応です。

原因となる植物は、スギやヒノキ、イネ、ヨモギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなどです。日本はスギ林が多く、スギ花粉症の占める割合が最大です。花粉は植物の種類によって飛散時期が異なります。スギの場合は1月以降、ヒノキの場合は3月以降、イネの場合は5~6月にかけて流行がみられます。

また、気象条件によって飛散時期や飛散量に変動があります。地域差もあり、関東・東海ではスギ花粉症が多く、九州ではヒノキ花粉症が多い傾向にあります。

花粉は鼻や目から体に取り込まれると免疫機構によって異物として認識され、IgE抗体が作り出されます。IgE抗体は体の中で、アレルギーに関わる肥満細胞にくっつきます。その状態で再度花粉が侵入すると、IgE抗体が花粉を抗原(異物)として捕らえ、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった物質が放出されます。これらの物質が神経や血管を刺激することで花粉症を発症します。

症状

花粉症の主な症状は“くしゃみ”“鼻水”“鼻づまり”“目のかゆみ”ですが、年齢、花粉飛散量、曝露(ばくろ)時間などによってさまざまな症状がみられます。

鼻のかゆみや頭痛が起きることもあれば、花粉が目に入ると目の粘膜(結膜)でもアレルギー反応が生じることもあります。そして“目のかゆみ”“充血”“流涙(りゅうるい)”といった症状も現れます。

皮膚に乾燥やかゆみがある場合、アトピー性皮膚炎が基礎にあり、花粉がその増悪の要因になっていることがありますが、近年ではアトピー性皮膚炎の既往のないスギ花粉症患者さんに発症する花粉皮膚炎も見られます。また、鼻呼吸が困難で口呼吸の回数が増えると、口や喉の粘膜が乾燥し口からウイルスが侵入しやすくなり風邪にもかかりやすくなります。

検査・診断

血液検査でアレルギーに関連性の深い好酸球やIgE抗体などを測定します。また、鼻汁の好酸球を顕微鏡で確認する場合もあります。

原因物質を特定するためには“特異的IgE抗体測定”も行います。そのほか、原因として疑われる花粉物質でアレルギー反応が誘発されるかを確かめる検査を行うこともあります。具体的には、鼻の反応をみる“鼻粘膜誘発テスト”や皮膚の反応をみる“プリックテスト”“皮内テスト”などです。

治療

花粉症の治療では、まず“原因物質の回避”が最重要です。花粉の飛散情報に注意し、飛散が多い日は外出を控えるとともに外出時は眼鏡やマスクを着用し、花粉を吸わない、室内に持ち込まない工夫を徹底しましょう。

薬物療法は抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬の内服や鼻噴霧(びふんむ)用ステロイド薬が中心です。レーザー治療を行うのは花粉症のシーズン前で、花粉飛散期に行うことはありません。レーザー治療は繰り返し行うことが可能で、症状は改善しますが、花粉症を根治させることはできません。

また、原因物質によってはアレルゲン免疫療法が検討されることもあります。アレルゲン免疫療法とは、アレルギーの原因となる抗原を投与することによって原因物質に対する過敏性を抑えることで、症状を和らげる治療方法です。花粉症の場合、スギ花粉症に対する免疫舌下療法がよく知られています。アレルゲン免疫療法は症状の改善や流行期の薬剤使用量の減少が期待できる治療効果が高いのですが、長期間の継続治療(3~4年間)必要です。たとえば、スギ花粉症では症状のない夏・秋・冬に治療を開始し、年間を通して休まず治療を継続する必要があります。

予防

花粉症を予防するためには、極力花粉に接しないことが大切です。外出時のマスクや眼鏡、帽子の着用のほか、外出後のうがい、洗顔などを行い、花粉を吸い込まないように工夫しましょう。また、毛織物などのコートは素材上花粉が付着しやすいため極力控え、花粉の舞う季節は、化学繊維のコートを着るなど、花粉が付着しにくい服装をすることで室内に花粉を持ち込こむ量を減らし、花粉を吸い込む量を少なくすることが期待できます。

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