花粉症は、花粉を原因としたアレルギー疾患で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を引き起こします。日本の人口の30%以上が花粉症に悩まされているともいわれており、患者数は年々増加傾向にあります。花粉症は春~秋にかけて花粉の種類を変えながら見られますが、特にアレルギーを持つ人が多いスギ花粉が飛ぶ春先に流行することが多いといわれています。
花粉症をはじめとしたアレルギー疾患は、“アレルゲン”と呼ばれる物質に対して、体の中の免疫物質が過剰な反応を示すことによって起こります。
アレルギー疾患の治療はアレルゲンとの接触を断つ、または減らすことがもっとも重要です。そのため、花粉症のアレルゲンである花粉が飛ぶ時期になったら、マスクや眼鏡を装着したり、外出を控えたりして、花粉との接触を避けることが大切です。それでもなお症状が現れる場合は、“対症療法”と呼ばれる薬を用いて症状を抑える治療を行う場合や、花粉に対するアレルギー反応を起こしにくくする“アレルゲン免疫療法”と呼ばれる根治的な治療を行う場合があります。重症例や薬の服用が困難な例(薬の副作用が強い、妊娠の可能性があるなど)では手術療法も考慮されます。
花粉症が疑われる場合、病院の検査によってどの種類の花粉が原因となっているかを調べることが大切です。
花粉症はさまざまな種類の花粉によって引き起こされるものであり、花粉によって飛散しやすい季節や地域が異なります。そのため、自分の花粉症の原因となっている花粉を知ることで、その花粉が飛びやすい季節や地域を調べて花粉を避けるための対策を取ることができます。
また、花粉症で見られる症状は室内塵性ダニや昆虫など、花粉以外のアレルゲンでも引き起こされます。この場合は花粉ではなく、室内塵性ダニや昆虫との接触を避け、除去する対策を取る必要があるので、検査によって原因となるアレルゲンを正しく知ることが大切です。
花粉症は、症状が軽いうちから治療を行うことで、症状が重くなることを防げるといわれています。そのため、花粉が本格的に飛び始める時期か、症状が出てすぐの時期から治療を始めることが大切です。
自分の花粉症の原因となる花粉が飛び始める時期になったらすぐに治療を開始できるように、原因を調べておくことが必要となります。
花粉症が疑われたら、できるだけ早いタイミングで病院を受診するようにしましょう。自分の花粉症の原因を知ることで、その後の花粉症対策を効果的に行うことができます。また、病院では患者の症状に合った薬が処方されるため、自分自身で市販薬を買って治療するよりも高い効果が得られることがあります。
花粉症の症状には、以下のようなものがあります。花粉症は春~秋の長い時期にかけて発症することがあるので、下記の症状が現れた場合は季節を問わず花粉症を疑い、病院の受診を検討しましょう。特に、生活に支障が出るほど症状が重い場合や、市販薬を使ってもなかなか症状が改善しない場合は、できるだけ早く病院を受診するようにしましょう。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど
目のかゆみ、異物感、充血、結膜のむくみ、目やに、涙目など
乾いた咳(せき)、喉の痒み、イガイガ感など
皮膚のかゆみ、赤み、湿疹など
上記のほかに、全身倦怠感や頭痛、頭重感などが現れることもあります。
症状が軽いときやなかなか病院を受診する時間が取れない場合は、セルフケアで様子を見ることもできます。セルフケアには、以下のようなものがあります。
など
ドラッグストアなどで、花粉症の症状を抑える薬を購入することができ、飲み薬や点鼻薬、点眼薬などがあります。
どのような市販薬が適しているかは人によって異なります。また、普段使っている薬によっては、併用に注意が必要なものがあります。市販薬を購入する際には薬剤師に相談したうえで、自分に適した薬を選ぶようにしましょう。
市販薬を使用しても効果がみられない場合は、花粉症とは異なる病気の可能性もあります。市販薬の使用上の注意をよく読み、必要な場合は病院を受診するようにしましょう。
花粉症は、目や鼻、喉など、さまざまな部位に症状が現れます。花粉症は耳鼻咽喉科や眼科、アレルギー科などで診察が受けられるため、自分の症状に応じて病院を選ぶようにしましょう。
また最近では、花粉症の発症自体を抑えるアレルゲン免疫療法と呼ばれる治療も行うことができます。この治療ができるかどうかはその人の症状や状態によっても異なりますが、気になる方は医師に相談してみるとよいでしょう。
岡野 光博 先生の所属医療機関
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