症状
股関節炎の主な症状は、炎症による股関節周辺の痛みです。
股関節は歩行などにより大きく負荷がかかる関節です。そのため、非常に強い痛みが生じて立位や歩行が困難になるケースも少なくありません。また、痛みは股関節に留まらず、大腿の前面や内側、膝にまで及ぶこともあります。炎症が生じると股関節内に関節液がたまることがあり、これによって関節の曲げ伸ばしや脚を開いたり閉じたりする動作が制限されることがあります。しかし、生まれて間もない赤ちゃんや乳幼児では正確に痛みの部位を訴えることができないため、股関節が腫れている、脚を動かさないなどの症状がみられるときは、股関節炎を発症している可能性を考慮し注意深い観察が必要です。
化膿性股関節炎では、股関節の痛み、腫れ、歩行障害などのほか発熱や悪寒、倦怠感などの全身症状もみられます。症状が進行すると、股関節が動く範囲は著しく制限されます。股関節を構成する大腿骨にダメージが及ぶと、病的脱臼や成長障害を生じることもあります。化膿性股関節炎は治療が遅れると重篤な関節の変形を残す可能性があるため、迅速な診断と治療が必須です。
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