せきついあっぱくこっせつ

脊椎圧迫骨折

俗称/その他
圧迫骨折
最終更新日:
2020年12月03日
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2020/12/03
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概要

脊椎圧迫骨折とは、脊柱(せきちゅう)を構成する脊椎が骨折をきたす状態を指します。脊椎圧迫骨折は、高齢の方に見ることが多く、骨粗しょう症が発症の危険因子であることが知られています。

脊椎圧迫骨折を発症すると、骨折を起こした部位に痛みが引き起されます。背が低くなる、背中が丸くなる、歩くのがおっくうになる、などさまざまな症状につながる危険性があります。

脊椎圧迫骨折では、保存的な治療方法に加えて外科的な治療介入が検討されることもあります。どのような治療方法が適切であるかは、患者さんの病状に応じて大きく異なります。

原因

脊椎圧迫骨折は、背骨を構成する“脊椎”と呼ばれる骨に対して、外力が加わることを原因として発症します。脊椎圧迫骨折は、多くが骨粗しょう症を基盤として発症することが知られています。骨粗しょう症は、骨の強度が通常よりも弱くなっている状態です。そのため、しりもちをつく、転倒する、咳をするなどのちょっとした外力が骨に加わったことがきっかけで脊椎圧迫骨折が生じてしまいます。骨粗しょう症で骨が脆くなっている高齢者の方では転倒などで骨折を起こす危険性が高くなります。

症状

脊椎は、背骨を首から腰にかけて構成する骨です。1つの骨で背骨は構成されている訳ではなく、複数の骨が積み木のように積み重なることで一本の背骨が形作られています。

そのため、脊椎圧迫骨折を発症すると、骨折を生じた骨に一致する形で痛みが生じます。脊椎圧迫骨折による痛みは、特に立ち上がり、歩く、かがむなどの動作に関連して増悪する傾向があります。脊椎圧迫骨折に伴う痛みの程度は患者さんによってさまざまであり、時に日常生活が著しく制限されるほどの痛みを生じることもあります。

複数の場所に脊椎圧迫骨折を生じると、姿勢や見た目の変化が見られることもあります。背中がまるまる、身長が低くなるなどの外観的な変化につながることもあります。こうした見た目の変化と関連して内臓臓器が障害を受けることもあり、結果として食欲がなくなる、便秘になる、息苦しくなる、などの症状につながることもあります。

検査・診断

脊椎圧迫骨折では、脊椎に生じた骨の変化を検索することを目的として、第一にX線写真が撮影されます。X線写真のほかに、CT検査やMRI検査といった画像検査が行われることもあります。

また、脊椎圧迫骨折は骨粗しょう症の患者さんに多く発症することも知られています。骨の強さを正確に評価することを目的として、骨密度測定や尿検査、血液検査などの検査が行われることもあります。

治療

脊椎圧迫骨折を発症した際には、保存的療法、外科的固定術、BKP(バルーン椎体形成術)といった治療が患者さんの症状や骨折の程度、形態によって選択されます。どの治療方法が適切であるかどうかは、患者さんの年齢や全身状態、骨折に伴う症状などに応じて大きく異なります。そのため適切な治療方針を決定するためにも、専門の医療機関において相談をすることが大切です。

脊椎圧迫骨折をきたした際には、骨折を起こした部位の安静を保つことが大切です。局所の安静を保つためにも、コルセットを使用したり、痛みを改善するための痛み止めを使用したりすることが検討されます。

また、脊椎圧迫骨折では外科的固定術やBKP治療などが選択されることもあります。手術後には状態に応じてリハビリテーションが行われることもあります。

予防

脊椎圧迫骨折は、骨粗しょう症に続発して発症することが少なくありません。したがって、骨粗しょう症を予防することは、脊椎圧迫骨折の発症予防につながる可能性があり、予防的な観点を日常生活に取り入れることも大切です。具体的には、適切な食事・栄養摂取(カルシウムやビタミンDの摂取)、適度の運動、日光浴や必要に応じた内服薬の使用などが推奨されます。

脊椎圧迫骨折を起こすことで日常生活動作が著しく障害され、健康的な生活を送ることが難しくなる場合もあります。そのため、早い段階から専門家と相談のうえ、対策を行うことが大切です。

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