症状
脊索腫の症状は発生する部位によって大きく異なります。
脊索腫の半数は仙骨部に発生するとされており、発症すると仙骨部にしこりを触れるようになります。通常は腫瘍自体に痛みなどはありませんが、仙骨周囲の神経を巻き込んで進行すると、下肢のしびれや痛み、麻痺、排尿・排便の異常を引き起こすことがあります。
仙骨部に次いで多いとされる頭蓋底の脊索腫は、脳から分布している視神経をはじめとした脳神経などを巻き込みながら大きくなっていくため、視力や視野の障害、嚥下障害、声のかすれなどを引き起こします。また、腫瘍は頭蓋骨を破壊しながら大きくなっていくため、頭蓋底に近い鼻や喉に腫瘍が広がると、嗅覚障害や鼻閉などの症状が現れることも少なくありません。さらに、頭蓋内圧が上昇することで頭痛、吐き気・嘔吐などの症状を伴うこともあります。
しかし、脊索腫は比較的ゆっくり進行していくため、自覚症状がないことも多く、脳ドックなどで偶然発見されるケースも多々あります。
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