治療
現時点で脊髄小脳変性症の根本治療は確立されていないため、主に症状に対する薬物療法などの対症療法が行われます。
たとえば、運動失調症状に対してはタルチレリン水和物という薬が用いられます。タルチレリン水和物には、運動失調症状の進行を緩める作用が期待できます。パーキンソン症状がみられる場合には抗パーキンソン病薬を用います。
薬物療法のほか、運動機能の維持のためにリハビリテーションが行われることもあります。遺伝性痙性対麻痺やHTLV-1関連脊髄症に対しては、2023年10月からロボットスーツの装着による歩行リハビリテーションが保険適用されました。このほか、症状の進行によって飲み込みが困難になった場合には、鼻から挿入したチューブや胃に増設した胃ろうに直接栄養を投与する栄養療法が行われることもあります。
医師の方へ
脊髄小脳変性症について
脊髄小脳変性症の概要、診断方針、治療方針をまとめて確認することができます。
「脊髄小脳変性症」を登録すると、新着の情報をお知らせします