原因
脱水症は、水分の摂取不足、または過剰に水分が排泄されることで体内の水分量が不足して起こります。それぞれの主な原因は以下のとおりです。
水分の摂取不足
吐き気や咽頭痛などによって十分な水分がとれなかったり、喉の渇きを自覚せず水分摂取を怠ったりすると、水分の接種が不足して脱水症を引き起こすことがあります。
ヒトは適度な水分を摂取することで体液を維持しています。一度体内に取り入れられた水分はやがて老廃物などを含んだ汗や尿として排泄されるため、常にその分の水分を補う必要があります。
水分の過剰排泄
ヒトの体内にある水分は尿や汗として排泄されます。また、運動後などに見られる発汗以外にも皮膚からは常に水分が蒸発し、息を吐く際(呼気時)には水分が吐き出されています。このように、生命活動を行ううえで失われる水分を“不感蒸泄”といいます。
高温の環境下や運動によって大量の発汗を繰り返したり、発熱によって不感蒸泄量が上昇*したりすると、体外へ排泄される水分量が減少して脱水症を発症することがあります。熱中症も脱水と密接に関連しています。
また、胃腸炎などによって下痢や嘔吐が繰り返された場合や、消化管出血などによって慢性的な出血が続いている場合にも体内の水分排泄量が増加して脱水症が起こります。
*体温が1度上昇すると、不感蒸泄量は約15%増えるといわれている。
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