症状
腸性肢端皮膚炎を発症すると、手足の末端、口や目、鼻、外陰部、肛門などの周囲に、発赤や小さな水ぶくれ、ただれ、皮膚の盛り上がりなどの皮疹が生じます。口の症状では口内炎や舌炎、味覚異常、目の症状では結膜炎や眼瞼炎などが起こり得ます。そのほか、爪の変形や爪周囲の炎症、脱毛、免疫機能の低下による感染症への罹患、うつ傾向などの精神症状、下痢、難治性褥瘡など、全身にさまざまな症状が現れます。
特に先天性の場合は皮膚炎と脱毛、下痢が“三大徴候”とされ、成長や精神(不機嫌、うつ傾向など)の障害を伴います。乳児では、人工乳(ミルク)のみで哺育している場合は生後数日から数週間、母乳の場合は離乳した後に症状が現れることが多いとされています。また、母親のZnT2という遺伝子に異常が生じると母乳の亜鉛濃度が低くなるため、乳児は先天性腸性肢端皮膚炎と同様の症状をきたします。
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