治療
膠芽腫の治療では、手術治療・放射線治療・化学療法を組み合わせた治療が行われることが一般的です。また、場合によっては交流電場腫瘍治療システムが併用されることもあります。
前述のとおり、病理検査をして診断を行うためには手術が必要となるため、初回治療としてまずは手術を検討します。その後、確定診断をもとに放射線治療や抗がん剤による化学療法の治療方針を決定します。
手術治療
膠芽腫など脳腫瘍の手術治療では、病理検査を行うとともに脳の機能を温存しながらできる限り腫瘍を取り除く治療が行われます。
しかし、実際には正常な脳組織に腫瘍が浸潤しており、全摘出が困難な場合もあります。無理に腫瘍を取りきろうとすると、脳の機能を損ない神経学的な後遺症が引き起こされることがあります。そこで、手術中に麻酔から覚醒して脳機能を確認しながらできるだけ腫瘍を摘出する“覚醒下開頭腫瘍摘出術”が行われることもあります。
放射線治療、化学療法
手術時の病理検査の結果や手術の際に確認した腫瘍の状態などから、放射線治療や抗がん剤による化学療法をあわせて行うことがあります。放射線治療・化学療法は再発を防ぐことを目的に行われることが一般的です。
交流電場腫瘍治療システム(TTF)
交流電場腫瘍治療システムとは、2017年に保険収載となった比較的新しい治療方法です。
医療装置を用いて脳内に電場を発生させ、腫瘍が増えてしまうことを防ぐ治療です。腫瘍の成長速度を遅め、再発するまでの期間を長くすることができます。手術で膠芽腫の確定診断がつき、放射線治療や化学療法を行った後の患者さんに対して行われます。
対症療法
積極的な治療介入を行った場合でも、膠芽腫の生命予後は非常に厳しいといわれています。
たとえば、年齢的な要素、治療開始前の症状などによっては、治療による効果が十分期待できないケースもあります。このような場合には、積極的な治療介入を行うのではなく、対症療法が選択されることもあります。
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- 手術療法 ※1
- ※1 *術前検査にて三次元画像を作成し手術後の神経症状の悪化を予防。また、薬剤を用いて神経症状の軽減化に寄与している。 *術中はリアルタイムに三次元表示を確認しながら手術を行う。 *術後は自施設内で腫瘍組織の遺伝子検査を行い、抗がん剤の効果予測に基づいた化学療法と放射線治療を行う。
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*患者様に合わせて治療法を選択し、QOLの改善を重要視した治療を行う。 *原発巣治療科と連携し、脳転移の早期発見・早期治療を実施。
オーダーメイド治療・技術を駆使した低侵襲治療・チーム医療を信条として
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