原因
皮膚に膿疱ができる原因は、大きく感染性のものと非感染性のものに分けられます。感染性の場合、原因となる病原体は細菌のこともあればウイルスのこともあります。感染性以外の原因としては、体質や環境要因による炎症反応の異常や、金属に対するアレルギーなどがあり、原因がはっきりと分からない場合もあります。
感染性
膿疱の原因となる菌としては、アクネ菌や黄色ブドウ球菌などがよく知られています。これらは通常の皮膚にも存在している細菌ですが、通常より数が増えたり、ひっかいた傷口などから体内に侵入したりすると、感染症を引き起こします。膿疱と関係のあるウイルスには、水痘・帯状疱疹ウイルスや、単純ヘルペスウイルスなどがあります。咳やくしゃみなどの飛沫や、水疱・膿疱に触れることでこれらのウイルスに感染する可能性があり、ウイルスによっては体内に潜伏して繰り返し症状を引き起こすことがあります。
非感染性
細菌やウイルスによらない“無菌性膿疱”が生じる場合、炎症反応の異常が考えられます。いくつかの病気が知られており、遺伝的な素因と、ストレスや慢性的な炎症などの環境要因の両方が発症に影響していると考えられていますが、原因がはっきりと分かっていないものも多くあります。手のひらや足の裏に膿疱ができる“掌蹠膿疱症”という病気では、慢性扁桃腺炎などの病巣感染(体内に潜む慢性の炎症)、歯の治療に使う金属へのアレルギーが原因となる場合があることが知られています。これらの病気では、人からうつったり人にうつしたりすることはありません。
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