症状
自己愛性パーソナリティ障害は、自己評価が過剰に高く、自分が“特別、独特、優れている”という考えにとらわれるのが特徴的な病気です。
周囲に賞賛を求めて、自己の業績を誇張したり、優越感を維持するために他者を不当に低く評価したりするようになります。その一方で、自身を称賛する人に対しては過度に特別な関係を求めるのも特徴の1つです。周囲の人は、このように患者の自尊心を維持するためにさまざまな角度から利用されるため、困難を強いられることになります。
また、自身の自尊心を維持するために思いどおりの行動や考えをしない人に不当な攻撃を仕掛けることもあります。一方で、他者からの批判や失敗に非常に敏感で、自尊心を守ることができない状況に陥ると引きこもりがちになることもあります。
さらに、自己愛性パーソナリティ障害はうつ病や神経性食欲不振症などの精神疾患や薬物依存症を併発するケースが多いとされており、演技性・境界性などそのほかのパーソナリティ障害を同時に発症していることも少なくありません。
なお、この病気は常識とは逸脱した行動や考え方がみられるため、自身だけでなく周囲の人を巻き込んで疲弊させることも少なくないですが、年齢を重ねるごとに自然に症状が改善していく傾向にあるとの報告もあります。
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