原因
人の遺伝子情報は、ヌクレオチドと呼ばれる物質がいくつも連なって構成されたDNAに含まれています。DNAが日光にさらされた場合、ヌクレオチドの構造に変化が生じます。変化したDNAは正しい遺伝子情報を有しておらず、遺伝子に傷が入った状態であるといえます。しかし、人にはDNAの傷を修復するための機構が備わっています。そのため、たとえ日光の影響を受けても、もとの正しいヌクレオチドへと置き換えられます。色素性乾皮症は、このDNAの傷の修復がうまくいかずに傷が残ることで発症すると考えられています。
色素性乾皮症は遺伝性の疾患で、常染色体劣性遺伝という形式で遺伝します。色素性乾皮症にはA-G群およびV型の8種類がありますが、すべての原因遺伝子が解明されており、たとえばA群の遺伝子は22対の常染色体のうち9番目にあります。
常染色体劣性遺伝では、少なくとも両親が病気の保因者であることから、その子どもに病気が発症します。日本人はA群の保因者が100人に1人という高い割合で存在するため、XPA群の頻度が高くなってきます。
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