原因
色覚異常は、網膜に存在する錐体に異常が生じることで発症します。その原因は先天性色覚異常と後天性色覚異常に大別できます。
先天性色覚異常
生まれつき色覚異常がある先天性色覚異常は、遺伝的なことが原因です。症状は進行することはなく、色覚以外の眼の機能については正常なことが一般的です。
日本人の場合、男性の5%、女性の0.2%にみられるといわれており、男性に多い理由としては、色覚異常の遺伝子がX染色体に存在していることが挙げられます。
性染色体はXとYを1本ずつ持つと男性、Xを2本持つと女性になります。男性はX染色体を1本しか持っていないため、保有する1本のX染色体に色覚異常の遺伝子が存在すれば、通常は色覚異常となります。一方、女性は2本X染色体を持っているため、仮に1本のX染色体に色覚異常の遺伝子が存在していても、通常は色覚異常が表に出ることはありません。ただし、2本のX染色体が両方とも色覚異常の遺伝子を持っていた場合には色覚異常となります。
後天性色覚異常
後天性色覚異常は、主に白内障や網膜病変、緑内障を原因として発症します。
たとえば、白内障は高齢者では非常に頻度の高い病気で、加齢に伴い白内障を生じる人が増えます。この場合は、本来透明度の高い水晶体が黄色く変化したり、瞳が小さくなり光が通過しにくくなったりすることで異なる色が認知されるようになります。
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