治療
先天性血栓性血小板減少性紫斑病の場合
一般的には、2週間に1回新鮮凍結血漿(新しい血漿)を輸注することにより、ADAMTS13を補給し、発症予防を行います。しかし、中には発作が生じたときにのみ新鮮凍結血漿を輸注するだけで十分通常の生活ができる患者もいます。
なお、妊娠中は新鮮凍結血漿を定期投与します。
後天性血栓性血小板減少性紫斑病(後天性TTP)の場合
治療の第一選択肢としては、血漿交換療法が挙げられます。血漿交換療法とは患者の血液を抜き取り、代わりに新鮮凍結血漿を患者の体に入れる治療方法です。臨床的に後天性TTPが疑われたら、速やかに血漿交換療法を開始します。なお、後天性TTPの場合、血漿交換療法、副腎皮質ステロイドと抗フォン・ヴィレブランド因子抗体薬 カプラシズマブの併用が推奨されます。
難治性の場合
血漿交換療法を5回以上行っても病状が十分に改善しない場合などには、血漿交換療法に加えて抗CD20モノクローナル抗体薬 リツキシマブの投与が検討されることがあります。リツキシマブは2020年より後天性TTPに対して保険適用となり、主に難治例・再発例の患者に使用が検討されることがあります。
医師の方へ
血栓性血小板減少性紫斑病について
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