治療
血球貪食症候群の治療方法は一次性・二次性によって異なります。いずれもマクロファージの異常な活性化を抑える目的で治療が行われます。
一次性血球貪食症候群の場合
一次性血球貪食症候群では、抗悪性腫瘍薬のエトポシド、免疫抑制薬のシクロスポリン、副腎皮質ステロイドのデキサメタゾンを併用した薬物療法が検討されます。これらの薬物療法は免疫化学療法と呼ばれることもあります。
また根治を目指して、造血幹細胞移植が検討されることもあります。造血幹細胞移植とは、化学療法や放射線治療などからなる移植前処置の後に、健康な造血幹細胞を点滴で投与する治療法のことです。強い副作用が生じることもあるため、治療を受ける際は移植専門医とよく相談しましょう。
二次性血球貪食症候群の場合
二次性血球貪食症候群の治療の基本は、原因である病気をコントロールし、免疫機能の異常や過剰な炎症状態を改善することです。それに加えて薬物療法として、ステロイドの投与や一次性血球貪食症候群と同様の免疫化学療法などが検討されます。また、近年はステロイドの効かない症例に生物学的製剤の使用などが検討されることもあります。
極めて重症な例では、複数の抗がん薬を用いた化学療法や造血幹細胞移植が行われることもあります。
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