症状
血管腫の種類によって症状が異なります。
大まかな違いとして、血管腫は皮膚が赤く盛り上がる隆起性腫瘍で、一度増殖した後に縮小することが多いといわれています。血管奇形は時間の経過とともに色や大きさが変化することはあっても、多くのケースで自然に縮小することはありません*。
*単純性血管腫という血管奇形の中には、新生児の約20%にみられるサーモンパッチのように自然に消失するものもある。
血管腫の症状
乳児血管腫
生後間もなくして赤い斑点ができ、1歳ごろまでに急速に大きくなり、その後自然に縮小します。ピーク時にはイチゴのように大きく赤く盛り上がることもあります。
血管奇形
毛細血管奇形
生まれた時からみられる赤く平坦なあざのことです。動脈と静脈の間にある毛細血管が異常に増えて集まった状態とされています。
多くの場合、自然には消失せず、色が濃くなったり大きくなったりすることがあります。
静脈奇形
生まれつきみられる静脈の異常です。静脈の部分が大きくなったり、こぶのようになったりすることもあります。
静脈奇形が生じる部位や大きさ、深さはさまざまで、体の表面から青く透けて見えたり、手足に生じた場合は手足を下げるとふくらんだりすることが多いです。
動静脈奇形
血管の構造の異常により、動脈と静脈が直接つながっている病気です。通常の血管には動脈と静脈の間に細い血管(毛細血管)があります。しかし、動静脈奇形では、毛細血管をはさまずに動脈から静脈に血液が通り抜けるため、血流が早くなってしまいます。このことから動脈の圧が静脈にかかり、皮膚の赤み、拍動性の瘤、出血、痛み、心臓への負担など進行性の症状がみられることがあります。
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