治療
重症化の予防
早期の段階から皮膚変化を察知して、重症化を予防することが重要です。そのため、褥瘡ができやすい状態(寝たきりや栄養失調など)を把握したうえで、褥瘡のできやすい部位(骨が出っ張っている部分)を定期的に観察し、予防処置をとることが大切です。
褥瘡発生のリスクが高いと判断した際には、体位変換し圧迫を解除します。圧迫を軽減するようなマットレスやベッド、クッションを導入することも大切です。褥瘡発生を予防するドレッシング材も有効です。
また、栄養状態が悪いと褥瘡の治りが悪くなるため、栄養状態を評価・改善することも重要です。さらに、汗を多くかいていたり排泄物が付着していたりすることもよくないため、清潔を保つことも必要です。
褥瘡に対する処置
褥瘡ができてしまったら、まずは患部を生理食塩水かきれいな水で洗い、染み出している体液や汗、尿や便などの排泄物を取り除きます。患部をきれいに保つことで感染のリスクが減り、新しい上皮の形成を促すことができます。
傷や、えぐれてしまって溝ができている場合は、中にある異物や壊死組織(死んでしまった組織)を取り除き、細菌が増えないようにします。こうした異物が存在すると、正常な治癒過程が著しく阻害されてしまいます。
感染を併発している場合
傷口を覆ってしまうとさらに感染を悪化させることになるため、1日に1回~数回洗浄し、まずは感染を抑えることが重要です。
感染を抑えたり壊死組織を除いたりしながら、外用薬(塗り薬)やドレッシング材を用います。使用されるドレッシング材や外用薬は多岐にわたります。褥瘡の状態に応じて適切なものが適宜選択されます。
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