原因
起立性調節障害は自律神経のはたらきに異常が生じることによって引き起こされます。
自律神経は、交感神経・副交感神経の2種類の神経系によって構成されています。交感神経と副交感神経は互いに相反するはたらきを担い、一般的には活発さを司るのは交感神経、落ち着きを司るのは副交感神経とされています。
たとえば血圧や心拍数は常に一定ではなく、運動や緊張感などさまざまな要因によって変化します。立ち上がったときや長時間立っているときなどは、重力に従って足へ流れていきやすい血液を脳へ送り届けるため、交感神経のはたらきによって血圧は上昇し、心拍数も増加します。この仕組みが上手く発動しないと、脳への血流が低下してさまざまな症状が引き起こされます。
発症の原因は、自律神経のはたらきの未熟さで、学童期から思春期にかけて発症し、ほとんどが成長とともに自然とよくなります。しかし、ストレスやホルモンバランスの乱れ、水分や栄養の不足も発症の引き金となるため、成人で発症するケースもあります。
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