検査・診断
足関節滑液包炎が疑われた場合、医師による診察のほか、血液検査や滑液包の中にある滑液の採取、画像検査などが検討されます。
また前述のとおり、糖尿病、関節リウマチ、痛風、偽痛風の人は足関節滑液包炎にかかりやすいため、疑わしい場合はこれらに対する検査も実施します。
血液検査
慢性炎症で腫れ以外の症状がみられない場合、血液検査をしても特異的な所見はみられません。
ただし急性炎症の場合には、白血球が増加したり炎症と関わりのあるCRPという値が上昇したりするなど炎症反応を示す所見がみられます。これらの所見が認められた場合、滑液の内容を詳しく調べることも検討します。
滑液の採取
滑液包がより皮膚に近い位置にある場合は滑液を採取し、性質をみることで診断できる可能性が高まります。滑液は患部に針を刺して採取します。
慢性炎症の場合、透明で黄色い液体が採取できますが、細菌感染や結晶沈着などによる急性炎症の場合、濁った液体が採取される傾向にあります。また採取した液体がゼリー状の場合には、“ガングリオン”という別の病気が疑われます。なお、針を刺しても滑液が採取できない場合は“脂肪腫”なども疑われます。
画像検査
足関節滑液包炎が疑われる場合、超音波検査やMRI検査が行われることがあります。
超音波検査では滑液包内に液体がたまっていることが確認できるほか、MRI検査では病的な袋状の組織である“嚢胞”をみることができます。これらの検査は特に皮膚から遠い、深い位置にある滑液包炎の診断に有用です。
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