さこう

鎖肛

監修:

原因

鎖肛の原因は、胎児期に直腸や肛門などの消化管が形成される過程(発生過程)で異常が起こることです。

正常な発生過程では、胎児期初期に直腸や肛門が膀胱などの泌尿器系とつながり、1つの空洞を形成しています。その後、妊娠2か月半頃までに直腸と肛門がそれぞれ分離し、発育が進みます。女児の場合、この分離によって生じたスペースに生殖器官(腟や子宮)が形成されていきます。

この消化管の発生過程で何らかの異常が生じることで、鎖肛を発症します。男児の場合は直腸と排尿に関わる器官(膀胱や尿道)の間に、女児の場合は直腸と生殖器(子宮や腟)の間に、本来存在しない通路(瘻孔)が形成されることがあります。そのほか、VATER症候群*などほかの先天性疾患の症状の1つとして鎖肛が生じる場合もあります。

*VATER症候群:脊椎(Vertebral)、肛門(Anal)、気管・食道(Tracheo-Esophageal)、腎臓(Renal)などに複数の部位に先天性の異常を伴う病気。

最終更新日:
2025年07月25日
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2025/07/25
更新しました
2025/07/25
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