けんびじゅせい

顕微授精

監修:

リスク

卵巣に針を刺して排卵直前の卵子を採取します。卵子の採取は超音波を使用して慎重に行われますが、卵巣からの出血や骨盤内の感染症が生じる可能性があります。また、まれに針を刺す際に周囲の腸や膀胱を損傷してしまう場合があります。

また、一般的には排卵誘発薬を使用して多くの卵胞を成熟させた状態で卵子の採取を行います。そのため、まれに卵巣過剰刺激症候群という副作用を引き起こすことがあります。卵巣過剰刺激症候群とは、排卵誘発薬により過度に刺激されたことで卵巣が大きく腫れ、お腹に水が溜まって痛みが生じたり、重症化すると呼吸困難などを引き起こしたりする病気です。さらに、腫れた卵巣の根元がねじれると卵巣への血流が低下するため、極めてまれに手術が必要になるケースもあります。このような卵巣過剰刺激症候群は多嚢胞性卵巣症候群の人や35歳以下の人などで生じやすいことが分かっています。

顕微授精による出生児の先天異常については明確な結論は出ていませんが、特に先天異常は増えないとする報告もある一方で、先天異常が若干増加する可能性を示唆する報告もあります。なお、高度の乏精子症や無精子症で、その原因が男性の遺伝子の異常である場合は、生まれてくる子どもに男性不妊が遺伝する可能性も指摘されています。

最終更新日:
2025年01月24日
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2025/01/24
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