治療
顕微鏡的多発血管炎は急激に病状が悪化し、命に関わることもあるため、早期に確定診断を行い適切な治療を始めることが大切です。治療では血管の炎症を鎮める必要があるため、ステロイド薬や免疫抑制薬による薬物治療が中心となります。
まずは血管の炎症を完全に消失させるために強いステロイド薬や免疫抑制薬を使用し、寛解と呼ばれる状態を目指します(寛解導入療法)。使用する薬は症状の程度によって異なり、症状が重い場合は大量の治療薬を使用したり、リツキシマブと呼ばれる新しい薬を用いたりすることもあります。
寛解が得られた後は寛解を維持するための寛解維持療法に切り替え、薬を減量したり弱い薬に変更したりしながら長期にわたって服薬を続けます。
治療にかかる期間は個々の状態にもよりますが、寛解導入療法は1~6か月程度、寛解維持療法は長期間行われることが一般的です。
治療による症状のコントロールに加え、治療中はステロイド薬と免疫抑制薬のはたらきで感染に弱くなるため、感染症予防と早期の治療が必要になります。
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