検査・診断
類上皮肉腫では次のような検査が行われます。
画像検査
病変の部位や大きさ、周辺の神経や筋肉などへの進展の有無を調べるための検査です。一般的に行われるのは、X線検査、CT検査、MRI検査で、中でもMRI検査は軟部組織の状態を詳しく描出することができるため、もっとも診断に有用とされています。PET検査もリンパ節への転移の評価などに用いられます。外来でしこりの性状を簡易的に調べるため、超音波検査を行うこともあります。
血液検査
体内の炎症反応の有無を調べ、貧血など体の状況を知る目的で血液検査が行われます。
病理検査
病変から組織の一部を採取し、顕微鏡で組織のタイプを詳しく調べる検査です。類上皮肉腫の診断を確定するためには必須の検査であり、針で組織を採取する針生検と小手術で組織を採取する切開生検の2通りの方法があります。通常のヘマトキシリン・エオジン染色に加えて免疫染色でケラチンなどの上皮性マーカーが陽性になること、SMARCB1・INI1たんぱく質が欠失していることが重要な判断材料になります。さらに最近では蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)検査によって、遺伝子異常を蛍光顕微鏡で直接観察する方法も用いられ、正確な診断をするために役立っています。
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