原因
食道気管支瘻には、生まれつきのものと他の病気の合併症として発生するものがあります。
先天性(生まれつきのもの)
食道の元となる器官は人が受精卵から成長するごく早い段階で形成が開始され、しばらくするとそこから新たに気管が分化します。食道と気管は全く異なる働きと構造をしていますが、元は同じところから発生しているのです。
このような分化に何らかの異変があって食道と気管の分化が完璧に行われず、つながったままである状態が先天性の食道気管支瘻です。このような分化異常の原因は明らかにされていません。
後天性(合併症などによるもの)
食道の悪性腫瘍や放射線治療後、高エネルギーな外傷や炎症によって生じます。
特に多いのは食道がんの合併症として発生するものであり、食道がんの5~15%に合併するとの報告もあります。これは食道がんが進行して食道を突き破り、気管に浸潤して瘻孔を形成するためです。
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