症状
先天性か後天性かによって症状は異なります。またどちらの場合でも、瘻孔の位置や大きさ、食道から気管への角度などによって症状の強さが変わります。
先天性
食道が胃までつながっていない場合とつながっている場合があります。胃がつながっていない場合には、飲み込んだ羊水や母乳が逆流して気管を通して肺に入り込み、激しい咳込みやチアノーゼ、高熱などの症状が現れます。これらのケースでは生後間もなくして診断されることが多いです。一方、食道が胃までつながっている場合には、繰り返す気管支炎や肺炎、飲み込み時の咳込みが起こります。
症状の程度はさまざまで、瘻孔が肺に近く、大きいほど重度の肺炎を起こしやすいです。また食道から胃への瘻孔の角度が急な場合も、食べ物が気管に入りやすくなることから肺炎を起こしやすくなります。この場合では、乳児や幼児の場合で発見されることもあれば、ほぼ無症状で大人になって初めて診断されることもあります。
後天性
まず食道と気管に瘻孔が形成されるときに、のどや前胸部に強い痛みを感じることが多いです。また、のどの異物感が出たり、物を飲み込みにくくなったりします。水分を飲むとむせることが多くなり、肺炎や気管支炎を繰り返すこともあります。特に食道がん末期の場合には、のどの異物感による食欲低下や肺炎などが原因となり、命にかかわることもあります。
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