しょくどうしんけいしょう

食道神経症

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

食道神経症とは、原因となるような明らかな異常がないにも関わらず、もののつかえや飲み込みにくさなど、食道に関連した症状が現れる状態を指します。

食道がんやアカラシアなど、食道に関連した病気を除外するためにしっかりと検査を受けることが重要です。

食道神経症であることが確実になった場合には、ストレスや不安など心理的な要因で症状が悪化することを考慮して、睡眠や休息をしっかりと取ることが重要となります。

原因

発症には、不安やストレスなどの心理面の負担が大きく関係しています。こうした要因があると、食道そのものの動きが異常を示すようになったり、食道の感覚が過敏になったりするようになります。その結果として、ごく少量の胃酸が逆流するだけでも痛みや胸の圧迫感を感じるようになります。また、食道の動きや感覚に異常が生じる結果、食べ物の通りにも違和感を覚えたりするようになります。

症状

食道に関連したさまざまな症状が現れます。食道は食べ物の通り道であり、本来は何の違和感もなくスムーズに食べ物が通ることが重要です。しかし、食道神経症ではものが通りにくく、食べ物が食道でつっかえているように感じることがあります。

また、食べ物 の通り以外にも普段は感じないような感覚を覚えることがあります。たとえば、胸が痛い、胸が焼けるような感じがする、などの症状がみられることもあります。

検査・診断

食道神経症では、食道に異常がない、という状況を確認することが必要です。そのため、ものの飲み込みや胸の痛みなどを自覚症状として引き起こしうるそのほかの病気をしっかりと除外することが必要不可欠です。

たとえば、食道がんやアカラシアなどの食道の病気も食道神経症と同じような症状を引き起こすことがあります。これらの病気を除外するために、上部消化管内視鏡や造影検査などをおこないます。

また、胃食道逆流症がみられる場合には、胃薬を飲むことで症状が緩和するかどうかを確認したり、食道内において胃酸に伴うpHの変化がないかを検査したりすることもあります。そのほかにも、胸の痛みの原因として、心筋梗塞狭心症といった病気を否定することも重要であるため、心電図検査や心臓エコー検査が検討されることもあります。

治療

食道神経症であることが確実になった場合には、ストレスや不安など心理的な要因で症状が悪化することを加味して、睡眠と休息をしっかりと取ることが重要となります。自律神経を整えることで、食道神経症に関連した知覚過敏や食道の運動異常を改善させることが期待できます。

また、食道神経症の症状を緩和させるために、漢方薬による治療も 検討されます。 漢方薬の使用に際しては、同じ患者さんであってもタイミングによって効果効能が異なる可能性があります。そのため、病状をしっかりと把握したうえで適切な薬剤 を使用することが大切です。

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