症状
症状は、急性・慢性によって大きく異なります。それぞれの症状の特徴は次の通りです。
急性化膿性骨髄炎
発熱や全身倦怠感、悪寒などの全身症状が生じ、骨髄炎が生じている部位に痛みや腫れが生じます。乳幼児では、腕を動かさない、歩けない、おむつを交換すると不機嫌になるなどがあります。
成人の場合では脊椎(背骨)が多く、小児の場合、血行性感染では、腕や足の骨の両端に生じることが多いです。
特に小児では、骨幹端に膿瘍が生じると、まだ骨がしっかりしていなために骨を内側から破壊して骨膜下膿瘍を形成することがあります。股関節や肩関節などの骨幹端に感染巣が生じて骨外に感染が拡がると、関節炎の原因となることもあります。
慢性化膿性骨髄炎
慢性化した場合、急性化膿性骨髄炎のように重篤度が高い全身症状は生じません。
病変部の痛みや腫れも軽度な場合が多いですが、骨病変は徐々に進行し、感染部では骨の内側から破壊され、壊死した骨組織の一部が骨髄内に残留して腐骨を形成します。
また、それを取り囲むように骨柩という異常な骨形成が生じます。この骨柩と腐骨の間には肉芽組織が形成され、皮膚がデコボコした状態となることがあります。
さらに、骨髄の感染部が広がって骨の内側から骨を破壊すると、骨膜下膿瘍が形成されます。この膿瘍が大きくなると骨膜が破れ、骨周囲に膿が流れ出し、進行すると皮膚に穴が開く瘻孔を形成することもあります。
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