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PTSD
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)とは、強烈な心的外傷体験をきっかけに、実際の体験から時間が経過した後になっても、フラッシュバックや悪夢による侵入的再体験、...
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PTSDぴーてぃーえすでぃー

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)とは、強烈な心的外傷体験をきっかけに、実際の体験から時間が経過した後になっても、フラッシュバックや悪夢による侵入的再体験、イベントに関連する刺激の回避、否定的な思考や気分、怒りっぽさや不眠などの症状が持続する状態を指します。日本語では「心的外傷後ストレス障害」といいます。

心的なストレスを経験したとき、その状況に対応するために自身の気持ちの整理を付けることは、誰しもが経験することです。しかし、1か月を経てもうまく対処できずにいる状態では、PTSDを発症している可能性があります。

原因

PTSDは、大きな心理的ストレスを実際に経験すること、あるいはそういった場面に遭遇することなどを通して発症します。原因となりうる出来事としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 大きな自然災害(地震や津波など)に遭遇する
  • 戦争地域へとおもむき、生命の危機に(ひん)するような状況に陥る
  • 重大な交通事故や航空事故などに巻き込まれる
  • 強姦などの性的犯罪を受ける
  • 学校生活で身体的暴行によるいじめを経験する
  • 幼少期に身体的虐待または性的虐待を受ける
  • 親友や家族などが、事故などの突発的な原因により目の前で死亡する など

実際にPTSDを発症するかどうかは、経験・遭遇するイベントそのものから判断することはできません。同じような出来事を経験しても、心理的なストレスとして感じる程度は人それぞれであり、PTSDを発症する方としない方がいます。このことには、生まれ持った性格的な要因が影響しているのではないかと考えられています。

症状

PTSDの症状には、以下のようなものがあります。

侵入症状

当時の記憶が突然フラッシュバックすることがあります。また、悪夢を見たり、イベントを経験したときと同じような感覚を覚えたりすることがあります。

回避症状

原因となった状況を避けることがあります。たとえば、飛行機事故が原因であるとき、再度飛行機に乗ることを回避しようとします。

認知と気分の陰性の変化

イベントをきっかけに、自分や周囲の人間が変わってしまったように感じることがあります。自分に罪があるように感じたり、世界中が危険だと感じられたりして、誰も信用できない状態になります。また、感覚が麻痺(まひ)して、楽しさなどを感じにくくなることがあります。

覚醒度と反応性の著しい変化

常に感情が張りつめて、危険を感じる状態になることがあります。その結果、睡眠障害が起こったり、物事に集中しにくくなる・怒りっぽくなる・ちょっとしたことでびくつくなどの症状がみられたりします。薬物やアルコールなどに逃げ場を求め、依存症(物質使用障害)に陥ることもあります。

これらの症状は、多くの場合、原因となるイベントを経験した数日後から発症します。1か月経過するまでに症状が消失した場合は、急性ストレス障害と診断されます。1か月経過しても持続する場合や、1か月以上経過してから症状が顕著になる場合は、PTSDと診断されます。

検査・診断

PTSDは問診によって診断がつけられます。問診では、まずは症状の有無が確認されます。そして、イベント発生から1か月以上経過しても症状が存在しており、社会生活や日常生活に影響が生じているとき、PTSDと診断されます。また、原因となったイベントとの関連性が納得いくものであるかどうかも確認されます。

PTSDの原因となりうるイベントは、DSM-5の診断基準で詳細に規定されています。診断基準に達しない軽症の人でも診断されることがないよう、診断は慎重に行うことが求められています。

治療

PTSDの治療では、持続暴露療法・認知行動療法・眼球運動脱感作療法などの心理療法的なアプローチと、薬物療法が併用されます。

心理療法的なアプローチ

原因となった状況をあえて想起させることで、症状の軽減を図ります。原因とイベントを想起しても身の危険は生じない、怖くはない、と実際に体験することを通して治療します。眼球を動かしながらトラウマの原因となったイベントを思い出す方法や、患者さん同士が集まって悩みを共有する方法などがあります。ただし、誰と一緒に行ってもよいわけではなく、治療方法を熟知した医療関係者と行うことが重要です。

薬物療法

PTSDの患者さんには、不眠・不安・うつ・自殺企図(きと)などがみられることがあります。これらの症状に対応するためには、抗うつ薬や気分安定薬などの使用が考慮されます。薬物療法の併用によって、眠れるようになったり、フラッシュバックや抑うつ症状が改善されたりする方もいます。

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