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X染色体連鎖性低リン血症性くる病

最終更新日:
2020年02月28日
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2020/02/28
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原因

X染色体連鎖性低リン血症性くる病は、性染色体のひとつであるX染色体上に“PHEX”と呼ばれる特殊な遺伝子を有することが原因で発症する病気です。この遺伝子は優性遺伝形式で子に受け継がれるため、“家族性低リン血症性くる病”のひとつでもあります。

PHEX遺伝子が存在すると腎臓の尿細管の機能が低下し、一旦尿中に排出されたリンが血中で再吸収されなくなるため、必要なリンまで尿と共に排出されるようになります。また、活性型ビタミンDの産生が抑制されることで、腸管からのカルシウムとリンの吸収も低下します。その結果、血液中のリンが不足し、骨の石灰化に異常が生じてくる病気を引き起こすのです。

X染色体連鎖性低リン血症性くる病におけるPHEX遺伝子の異常は“FGF23”と呼ばれるホルモンの産生を促す作用があり、この“FGF23”の作用過剰が尿細管でのリンの再吸収とビタミンDの活性化を抑制し、くる病を引き起こすことが分かっています。現在では、古くから問題となっていた原因不明の低リン血症によって発症するくる病の多くは、このFGF23の作用過剰が原因で引き起こされるX染色体連鎖性低リン血症性くる病を主としたFGF23関連低リン血症であると考えられています。

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