治療
X染色体連鎖性低リン血症性くる病は遺伝子の変異による生まれつきの病気です。このため、遺伝子の変異によって生じるFGF23の過剰産生を根本的に治すことはできません。
これまでのこの病気の治療は、不足した活性型ビタミンDとリンを補う治療が主体でした。しかし、リン製剤は内服後1~2時間しか血中リン濃度を増加させることができず、1日4~6回に分けて内服する必要があります。また活性型ビタミンDとリン製剤の投与により、FGF23がさらに過剰に分泌されて血中リン濃度を低下させようとすることから、小児のO脚・X脚や低身長、小児・成人の偽骨折や骨折の予防、治癒への効果は不完全なものでした。最近、X染色体連鎖性低リン血症性くる病の直接の病因であるFGF23の過剰な作用を標的とした坑FGF23抗体医薬が日本でも使用できるようになり、より上記の症状を根本的に改善できるようになってきています。
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